ドイツ通信40「ウェーザー」


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ウェーザーを旅して

 私の2009年夏は、ウェーザーと非常に縁の深かった季節でした。ウェーザーとはブレーメンを流れる河川です。ブレーメンよりもずっと南で2つの川が合流し、ウェーザーとなって、北海まで流れています。延長は452キロとのことです。ブレーメンの中心を流れる川であり、レクリエーション面から、運輸面まで様々な役割を果たしている存在感のある川です。  このウェーザーを、前回の話題で触れました「キャラバン」でブレーメンまで移動しましたし、そのキャラバン終了後すぐには、北海沿いの都市ブレーマーハーフェン(ブレーメンの飛び地であり、二つの地域を併せてブレーメン州を構成している。ブレーメンはドイツ16の州の中で、ベルリン、ハンブルクと同様に都市であり州でもある)まで船で出かけました。    船での旅をしていて、幾度ととなく通過したのが“水門や堰”です。“ダムでもない限り、川は淀みなく流れる”イメージがあったので、車が信号やインターチェンジで足止めを食うように、川の途中で“停滞”することがとても不思議でした。  つまり、港や支流から本流に出たり、人工の運河から本流に出たりする際に数メートルの水位差があるので、緩衝地帯を作り、そこで水位の調整をする“水門”が設けられているのです。詳しく説明すると、運河から本流に合流したいとします。まず、運河から船が緩衝地帯に入ります。本流側の水門は元々閉まっています。(緩衝地帯の水位は運河と同じ)。船が入り、ロープで船体を固定したら、運河側の門が閉まります。水が緩衝地帯側に流れ込み、水位が上がります。水位が本流と同じになれば進行方向の水門が開き、本流へ合流・・と言った具合です。

 

 次に意外だったのが“ウェーザーの水位には干満がある”という事。もしかしたら川に干満があるというのは、私が知らないだけで、普通の事なのだろうか・・と心配にもなりましたが、海の干満に併せて水位が変わる河川“感潮河川”というのは日本では一般的ではない(?)・・ようです。  海の近くの河川が干満するのは理解できますが、ブレーメンのように海から50キロ以上離れたところでも、こういうことが起きるのには驚きです。そして満潮になる時は、逆流が起こっている訳ですから、それと大雨が同時にやって来た時などは水量が恐ろしいほどに増えるのでしょう。(実際に洪水被害が出た際の水位がブレーマーハーフェンに残っています。)家の近くにウェーザー堰がありますが、(私の地元の南郷洗堰のような)ここが水位の調整をしているのだと思われます。

 

 ウェーザーがあるから、(個人的には)なんだか落ち着くし、豊かな気分になれるブレーメンですが、河川はやはり自然の一部なんだと改めて感じた・・夏でした

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