ドイツ通信49「ドイツのハイブリッド車事情」


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バスも私も目先の利益優先・・。ハイブリッドバス

私は、日本のハイブリッド車に関しては、懐疑的です。地球温暖化の時間を加速させているような気がしてなりません。電気が、風力や、地熱などの自然エネルギーを石油を使わずに取り出すことが出来れば、良いのだけれど。ドイツではどうなんでしょう。(親方)

 ラジオから最近よく聞こえてくる日本の固有名詞があります。日本での総選挙、政権交代時の“議員名”、“新旧首相名”等よりも、最近の“この名詞”の方が頻出かもしれません。それは「京都」です。

 

 そう、ラジオで報道されているのは12月にコペンハーゲンで開催される気候変動枠組条約締約国会議に関連する話題です。1997年に京都で開催された第3回気候変動枠組条約締約国会議にて議決した、2008年から2012年までの期間における温室効果ガスの削減目標などを定めた「京都議定書」の次のステップが、この会議で討議されるのです。

 

 京都議定書で定められた、ヨーロッパの温室効果ガス6種の削減目標は8%、日本は6%でした。(基準年1990年)。さて、現在の状況はというと、ヨーロッパ全体としては2007年までに5%の削減を実現し、2012年までにはさらに8%の削減が可能だと予測されています。ヨーロッパ諸国には全体目標以外に、独自に各国の削減目標が定められており、ドイツは21%削減という、国際基準から大きくかけ離れた数値でした。しかし、これについても2007年までに目標を1.4%上回り、22.4%の削減に成功しています。

 

 

 それなのに、ブレーメンでは、地球環境保護推進に逆行する動きが見られます。ブレーメン市内を走るバスの話です。昨年から、市内を走るバス3路線で試験的にディーゼルと電力を組み合わせた動力源で動くハイブリッドバスが運行されていました。しかし、このハイブリッドバスは採算が合わないというのです。導入コストは高いのに、燃料は通常の連結ディーゼルバスより10%しかカットできない。ハイブリッドバス導入には少なくとも燃料20%減という低燃費が前提となってくるのとのこと。ブレーメンの市バス会社は試験運行終了後、従来のディーゼルバス(連結タイプと普通タイプ併せて)を60台新調するようです。しかも、このバスは、低燃費・低公害バスではないけれど、駆動システムが場所をとるハイブリッドバスに比べ、車体が75センチ大きいため、乗車定員が増える・・と。

 

なんとも皮肉な話です。

 

 年々公共交通機関の運賃が値上がりして行きます。これに不満を漏らしている私ですが、ハイブリッドバス導入、長い目で見た未来のためには、それに伴うマイナスを乗客が負担するぐらいの気持ちが無ければいけないのかもしれません。

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