ルフレバーガンディで始まる深くて静かな暮らし


ルフレバーバーガンテイは、TOTOキッチン「クラッソ」シリーズの扉色の呼び名である。直訳は光沢のある赤紫なのだが、語源はブルゴーニュ地方の英名でワインに因んだ、ファッション用語らしい。ワイレッドよりも、ボルドー色よりももっと暗くて深みのある大人の色合いだといえる。抑えた紫のなかに気品さえ感じるような高貴な色合いといえばわかっていただけるだろうか。とにかく、お施主様が選ばれたこの扉が今回のリフォームのテーマとなった。女性の色に関する感性にはいつも感服させられる。

キッチン全体

キッチン全体

床はハードメイプル仕様。いつものつや消しではなく、今回は光沢のあるもの。

床はハードメイプル仕様。いつものつや消しではなく、今回は光沢のあるもの。

収納もフル装備、電動と手動の吊戸棚が並んでいる。

収納もフル装備、電動と手動の吊戸棚が並んでいる。

 

30年前に建てられた家で、設備機器の老朽化と、家族構成の変化で、リフォームすることになった。以前のキッチンはi型で全長3600のアルミ製のシステムキッチンであった。これは、地域の風習や行事で複数の人が台所を使うことが多いという形態に対応したものであった。この30年の間に生活スタイルも変わり、その必要もなくなったことと、生活する家族数の変化もあり、少人数がコミニュケーションを取りながら、家事をするという形に合わせ対面式を切望されたこともあり、部屋の基本的な広さは変えないままで、より使いやすいダイニングキッチンと変化させることが目的であった。キッチンの収納スペースも、バックの食器棚の部分に、電動昇降式の食器乾燥庫と手動式の昇降キャビネットをダブルで配置した。出窓部分はそのままに、内部に内窓プラマードを設置することにより、断熱性とともにスッキリ納まり、出窓もよい収納スペースとなった。また、植物模様の天井や昭和特有のインテリアも取り除くことにした。特に、奥様に気に入っていただいた、TOTOクラッソの扉色ルフレバーガンディは特別な色合いなので、そのイメージを壊さないように心掛けた。直接光を当てると、ワインレッドの深い味わいが損なわれるので、天井の照明は間接照明にすることにした。照明を隠すだけでは重厚感において、キッチンに負けてしまうので、アクセントにパープルハートというこれも紫系の木材をあしらうことにした。これは南米原産のマメ科の広葉樹。紫の色はその希少性から、東洋でも西洋でも高貴な色として古来から珍重されてきた。また、心理学的にも傷ついた人への癒しの色合いだといわれる。若い時に家を建て、家族を一生懸命育んでこられ、両親を見送り、やがては二人暮らしになる一組の夫婦が過ごすセカンドステージへの癒しと応援の一助になればと、このリフォームを通じて思った。

脱衣は、定評のあるトクラス製の洗面台。壁は天然漆喰塗である。

脱衣は、定評のあるトクラス製の洗面台。壁は天然漆喰塗である。

お風呂はタカラスタンダード社製。ホーローの浴槽が気に入られた。

お風呂はタカラスタンダード社製。ホーローの浴槽が気に入られた。

改装前のキッチン

改装前のキッチン

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