古民家リフォーム3「昭和高度成長期の家」


 

全景

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昭和50年代から長期に渡る好景気の間に田舎の茅葺き民家はほとんど瓦葺きの2階建て住宅に立て替えられた。田の字型を基本とした田舎普請と呼ばれる純日本家屋である。構造材は、ほとんど化粧材となり、壁は竹木舞下地の土壁塗りである。

ほとんどの部屋が和室が基本となり、洋室は一部屋か台所のみと言ったようで、無垢材を多用した本来の自然住宅である。元々農家では、家は、寝る、食うの他に作業する場所であったわけで、特別暖かくする必要もなかったのである。常に動いているから。

時代が進むにつれ、農業は、機械化分業化が進み、家の中心にはテレビが据えられ、、住宅は、くつろぐ場所でありじっとして過ごすことが多くなった。バブルがはじけた頃から、急速に純日本家屋はその機能を疎まれるような存在になってしまったのである。

家は、今を基準につくっては行けないのかもしれない。少し先を考えて、つくりすぎないのが大事だろう。

幸い、この日本建築は骨組みがしっかりしている、スパンが結構長い等の特徴があり、リフォームするには、とても適している。いろいろな可能性があるといえるだろう。

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