ドイツ通信17「不動産フェアー」
不動産フェア
3月のある日、不動産フェアが開催されました。「家を建てる人も、買う人も、モダンに改築する人も、そして資金繰りに不安のある人も」どうぞ〜〜と。40の建築・住宅関連会社や不動産業者が集い、来場者にプレゼンテーション。高い暖房費用やガス代への対策としてのエネルギー節約指南やエコロジーな木の家、バリアフリーな家への改築についてなどの講演も行われました。背景には、賃貸物件の家賃が値上がりしている事があるのかもしれません。
以前、語学学校で家のタイプのテーマで学習を進めた時、「家は買うより借りた方が安い」という話でしたが、ここ数年の値上がり率は相当に大きいようです。
ブレーメンに於ける家賃(3K・70㎡の住まいの1㎡あたりの平均賃貸料)は以下のようになっています。(2008年第2、3四半期の数字)
建築年1948年以前 5ユーロ
建築年1948年以後 5.5ユーロ
新建築物件 7ユーロ
最高値物件 〜10ユーロ
という数字のようです。ドイツ全土で平均2〜3%の値上がりがあったとか。また、旧建築物件であっても、住環境がよい物件については、平均4%の値上がりで、ここ数年で最大の値上がり様・・ということです。
しかし値上がりがもっと激しいのは大都市で、例えばミュンヘンなどは8.99%の値上がりで1㎡あたりの賃貸料がなんと9.7ユーロ(建築年1948年以後の物件)。(もともとミュンヘンは家賃が高い事で有名!)
しかし、ここ数年の傾向としては、賃貸料の値上がりとは逆に、新建築の着工数は減少しており、旧建築物件への関心の方が高まっているようです。
では、少しこちらの不動産情報を見てみましょう。
■ブレーメンの一戸建て(1家族用)
あ)
床面積96㎡(うち24㎡は建て増し)の4部屋、敷地面積276㎡。建築年2002年。シャワー+バスタブ、客用トイレ、洗面所、テラス付き。ラミネートフローリング+カーペット。ラインハウスの中央の住居。
価格129,000ユーロ
い)
床面積125㎡の6部屋、敷地面積731㎡。建築年1959年、部分改築。浴室2、屋根裏部屋、客用トイレ、地下ケラー、ガレージ、庭付き。
価格139,000ユーロ
“住環境バッチリ(緑に囲まれた環境)”な文句が広告にちりばめられているのが常ですが、そういう主観に依る事実はさておき、価格が建築年に左右されるのは本当のようです。では次に
■ブレーメンの賃貸物件(3〜3.5部屋の分類)
う)
3.5部屋で70㎡、バルコニー、新装済みのシャワーとバスタブ(窓付き)、ラミネートフローリング、システムキッチン、地下ケラー、旧建築。430ユーロ+ガス・水道等の公益費別/月。
え)
3部屋で75㎡、2家族住居の1階部分。地下ケラー、テラス、庭、ガレージ付き。580ユーロ+ガス・水道等の公益費別/月。川を見渡せる立地。
お)
3部屋で82㎡、2階部分。システムキッチン、バスタブ付き浴室、バルコニー付き。駐車スペースあり。530ユーロ+ガス・水道等の公益費別+駐車場代50ユーロ/月
上記3例では些か分かりにくいですが、賃貸物件の賃貸料金は
1)住環境。(交通の便より、自然や緑、景色等に重点が置かれる。駅徒歩5分!やバス停至近!などは売り文句にならない。)
2)テラスやバルコニー、庭付きかどうか。
3)どの階層か、窓の有無、部屋の向き。
などで決まってくるようです。もちろん、システムキッチンだったり、新装済みだったりするとプラスポイントになりますが、いかに静かに住めるか・・が大切なようです。
ブレーメンの隣町に住む知人が「鳥小屋を庭に設置したわ〜!」と話していました。飼い鳥ではない野鳥を庭に呼び込み巣作りさせるのです。フラワーフェスタなるものも大々的に開催されています(近隣都市にて)。「家に何を求めるか」が垣間見えますね・・。
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