ドイツ通信18「グリューンコールと教会」


 

おいしそう。キャベツ以外は。

おいしそう。キャベツ以外は。

今回はドイツの伝統食の話です。ツアーを組んで野菜を食べに行くというのは、日本ではあまり聞きません。ごちそうというと、肉や魚介類といった野菜以外のものがイメージされるのですが、輸入野菜の評判が悪い昨今ではやがて日本でも、野菜を食べに、田舎へ行くツアーが始まるかもしれません。・・

Kohlfahrt と・・

 

 

 北ドイツにはKohlfahrtの伝統があります。キャベツを食べに田舎へ行く“キャベツツアー”のことですが、日本で言うキャベツではなく“ケール”のようなもので、“グリューンコール”と言います。このグリューンコールを苦みの無い冬場に食べよう!ということで、春になる前、冬場に行われるツアー。日本で言う蟹やフグを食べに行くツアーと同じようなものでしょうか。

 

写真左後ろに写っているのが“グリューンコール”一見付け合わせのようですが、一応これがメイン。手前のソーセージはピンケルと言い、肉と麦が混ざっています。そして“つなぎ”がなく、固まっていません。ソーセージもグリューンコールと一緒に煮てあるようです。

 

このグリューンコールは、“ふるさとの味”だそうです。この地を遠くはなれ、久しぶりに帰郷したら何が食べたいか・・というと出てくるのが“グリューンコール&ピンケル”だとか。

 

12時頃から食事を始め、まず小さな肉団子とカリフラワー、卵、アスパラガスのスープ(結婚式に飲むスープ)、その後メインのグリューンコールとジャガイモ、ソーセージや分厚いベーコン、デザートにアイスクリームを食べました。そして食後に“散歩”。これもこのツアーの活動の一つ。さすがドイツ人です。寒くてもしっかり外に出て歩きます・・。

 

散歩の途中に見かけたのが古い教会。少し紹介します。1535年からの歴史を持つ教会のようで、現在の外観を備えたのは1750年前後だということです。尖塔をもつロマネスク様式の教会で、奥行きのある造り(奥行き72フィート、幅24フィート、高さ30フィート)になっています。特徴的なのは切妻屋根の妻部分のレンガに組み込まれた木目の格子。古い建築の特徴(のように思います)。また、“田舎”だけあって、昔は周囲が森で囲まれており、参拝者は武器持参で教会を訪れました。その武器を研ぐために教会建物の基石が使われたので、その痕がくぼみや裂け目などの形で残っているということです。一人勝手に教会に近寄ることができなかったので、写真が遠巻きからの一枚だけです・・。

 

 

 

次は・・5月。アスパラガスの季節を祝うツアーが待っています。

 

教会の石とはどんな石なのでしょう。日本では、京都愛宕山付近で採れる天然石が、最高の石とされ、煉瓦大の砥石が何十万円で取り引きされています。そんな石だったらその教会、宝の山です。しかし、武器とはどんなものでしょう。草を刈るカマや鉈のことでしょうか。それとも、オオカミとかがでたのでしょうか。(親方)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

Top