暑すぎず、寒すぎない木の断熱


板倉工法展示会

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子供の環境

子供の環境

板倉の家

板倉の家

 

 

 

人間の暑さ寒さを感じる感覚は、三歳ぐらいまでに培われると言う報告がある。この時期に夏も冬も温度の変わらない一定の環境に幼児を入れておくと、その感覚が退化してしまって一生、温度変化に対応できない体質になってしまうと言うのだ。

急激な温度変化には耐え難いものがあるが、ゆっくりと温度が変わるなら0℃近い温度から(寒中水泳がある)40℃(体温ぐらいまでか)まで、変化に対応する能力がひとにはある。だから、体感温度と言う呼び名があり、同じ温度でも、人によって感じ方が違うのはその所為だ。あまり過保護にすると、体力そのものが弱ってしまうだろう。

たとえば、千代の富士が活躍した頃は、相撲取りと言えば北海道と言われるぐらい出身力士が多かったものだが、近年、北海道の住宅事情がとてもよくなり、冬暖かいものだから、ほとんどいなくなってしまった。かわりに、モンゴルやロシアと言った寒い国から来た力士が活躍している。これなどはこのことを実証する顕著な例だろう。

さて、古くから日本人は家の材料に、木を使ってきた。これはとてもよい選択だったと思う。木はいくら冷えても人を傷つけるほどには冷えないし、いくら暑くても火傷するほどには暑くならない。鉄なら、気温40℃でも、炎天下だと70℃ぐらいまで上がる。石やコンクリートは、近づくだけで、どんどん体温を奪われてしまうのである。もうひとつ、木はゆっくりと温度を伝えるので家の断熱材としては最適だと思う。湿度調整もしてくれるし、ゆっくりと温度を伝える間に、人間の方は温度変化に対する準備ができるというものである。

私が、ログハウスや、板倉の家(http://www.nakasen.info/index.html)に取り組んでる所以はここにある。

なぜなら、ログハウスも板倉工法も木材が構造材であるとともに、断熱材の役目も果たしているからである。もちろん壁の化粧材の役目も果たしているから一石三鳥なのである。木の断熱性能がよいのは温度を伝えるとき、いったん木目の中心へ流れ、中心から外へ抜けていくので、その木材の厚み以上の性能が出るという。空気だけでなく、湿気も通すのでグラスウールや、ロックウール、羊毛などに比べても蒸れないので健康的である。

そんなに木を使っては不経済だ。と言う声が聞こえてきそうだが、それがそうではないのである。木は成長するとき、空気中の二酸化炭素を吸収して酸素を出す。地球的にいえばCO2を貯金しているのである。これを、燃やしたり、腐らしたりすると、またCO2を放出してしまうので、できるだけ長い間保存する必要がある。それには、長寿命な建物にたくさん使う事がとても有効となる。また、適度な採伐は、森の生産力を上げるのである。国もCO2の削減枠を、よその国から買うくらいならこういう部分をカウントしてほしい。

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