ドイツ通信7 「2009年ドイツでは」


規制看板

規制看板

日本では100年に一度といわれる程の構造不況ですが、ドイツではどうなんでしょう。アメリカのドルや中国の元に比べてユーロは幾分堅実な感じがしますが、今回の株安は世界規模、どうなることやら。私たち建築業界にとっては、車中心に動いていた日本の輸出産業が、少しシフトを変えることが出来ればどん底の零細業者にとっては案外良い刺激になるのではと楽観視していますが、2009年の変化についてアヤコ嬢の年頭挨拶です。

Umweltzone(ウムヴェルトゾーン

 

 

2009年。いろいろな方面で新しい“コト”が始まりました。新聞に“多くの”と書かれていたので、例年に比べて2009年に起こる変化は大きいのかも知れません。

 

「Umweltzone」の設定、ガス代の値下げ、医療保険料増額、失業保険料の減額、育児手当増額、交通機関の料金アップ、危険物取り締まり区域の設定などです。

 

 この中で、公共料金などの値上げ・値下げなどはよくあることとして、一番大きなのことは「Umweltzone」の設定です。直訳では「環境ゾーン」ですが、排気ガス規制区域です。車の乗り入れ制限をするゾーンを設定する、とうことです。これは中央駅を中心に、市の中心界隈、そして私の住んでいるNeustadt(ノイシュタット)にも及んでいます。写真の標識があるところがこのゾーン。車両は、排気ガス排出量に応じて赤・黄・緑のステッカーを貼らなければならず、これを貼っていない車はこのゾーンを通行できません。これは、2008年1月1日にベルリンで始まった制度で、現在ドイツでは約30都市で実施、今後も増えていくようです。またこのステッカーは、国内どの都市にても有効です。(この制度はヨーロッパの他の国でも実施されているようですが、その基準は全く同じ、というわけではありません)。

 

 ブレーメンでは段階的にコトは進みます。まず2009年の間は、このゾーンにはどの色の車でも乗り入れることが出来ますが、来年には「赤」ステッカー車の乗り入れが禁止され、最終的には「緑」だけが走行できるゾーンになります。

 

 「赤」「黄」「緑」の区別ですが、自動車登録をされた年によります。つまり車両の新旧です。10年前の車では、ステッカーはもらえません。「緑」がもらえるのは2006年1月以降の登録車です。そして、日本と大きく違うのが、主流が「ディーゼル車」を主流に物事が考えられているということです。(どちらがより環境に優しいのか・・賛否両論のようですが、私には車のエンジンの仕組みそのものも、外観の違いも(あるのかな?)正直よく分かりません。ちなみに、ガソリン車ならば1993年1月以降の登録車はすべて「緑」です)。

 

 また、このステッカーは購入(5ユーロ)せねばならず、ステッカー無しの走行は40ユーロの罰金と減点の対象となっています。

 

 環境(空気)に配慮したこの制度ですが、結構厳しく取り決められています。ゾーン内にあるホテルに滞在(交通機関が車)する場合は、予約して、ゾーンに乗り入れられる許可をもらっておかねばならないし、ゾーン内の駐車場に停めるためだけにもステッカーが必要なようです。遠方からの、外国からの宿泊客や旅行者は大変かも知れません。

 

 ぐるりと家の近所を見渡しました。どの車も「緑」ステッカー付きです。古い車は買い換えろ・・ということなのでしょうか。

日本にもある排出ガス規制のことでしょうか。日本では基準をクリヤーできない車は販売できないことになっていますが、乗り入れ規制というのはほとんどないですね。一部東京都が、ディーゼル車の都内乗り入れを規制したりしていますが。それと、厳密な車検制度があるためガソリン税を含め、車のために納めている税金は実に多いです。そのためか、公共工事といえば、道路ばっかり造っている感がありますね。

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