ドイツ通信8「土地開発計画」前編


ドイツモデルハウス

ドイツモデルハウス

ラインハウス

ラインハウス

 

今日本でドイツについて、発行されている本は、結構情報が古いかも知れません。特に、日本との違いというか、ドイツそのものを知らせようとすると、伝統的な建物や、観光地、などの特徴的なモノの情報となるでしょう。このドイツ通信の目的は、1人のふつうの日本の女性(ドイツに住んでる時点で、そうでないかもしれませんが)が見たありのままの、ふつうの暮らしを伝えることにあります。環境先進国といわれるドイツの本当のところはどうなんだ、我々は、幻想を抱いてないのか。そんなことを知りたいと思っています。そしてもう一つは、そこから、グローバルな中でのジャパニーズスタイルが浮き上がってくるのではないかとも期待しています。そんなわけで、今回は少し取材に出かけてもらうこととなりました。(親方談)

土地開発計画?

 

 ドイツって公園が多い国だと思います。日本のような、砂場と遊具と広場・・という公園ではなく、ただ木々があり、ベンチがある。こういう公園です。というのも、ドイツ人は散歩が大好きです。「散歩する」ということが日常の動詞として頻繁に使われるくらい好きです。ちょっと分かりにくいですが、日本語を学び始めて初級レベルで学ぶ動詞として(想像で)思いつくのは、生活に密着した「起きる」「食べる」「行く」「勉強する(学ぶ)」「教える」「帰る」「入浴する(洗う)」「寝る」「遊ぶ」「言う」「聞く」などですよね。ドイツ語ではここに「散歩する」が含まれるのだということです。

 

 日本人として日本で生活していて、「散歩する」という状況に出会う事ってあまりありませんよね。自然発生する状況ではなく、“よしっ散歩に出かけよう”と思い立って初めて「散歩する」動作を行うことになりませんか?この点、「散歩する」ことは、何があろうとも必ず毎日こなさねばならぬ営みである「食べる」「寝る」などと根本的に異なります。しかし、ドイツではこの日常の営みとして「散歩する」があるのです。そして、よく使う単語の一つに、「散歩する」が挙がります。「歩く」より「走る」よりずっと頻繁に「散歩する」のです。

 

 ドイツ人は暇があったら散歩。気分が悪かったら散歩。きれいな空気を吸ってリフレッシュすることが健康法の一つのようです。プチ森林浴でしょうか。(ちなみに、背中の痛みがあるときは、泳ぐのが治療法だそうです。全く、毒をもって毒を制すみたいなやり方ですねえ・・)。娯楽が少ないこと、犬を飼っている家庭が多いことも理由の一つかもしれません。でも、0℃前後の気温の中、赤ちゃんも老人も、外気に当たります。そして、少しくらいの雨は雨のうちにはいりません。

 

 さて、小さな緑の空間(庭?)が、住宅地に変わるかも知れない、という記事を読みました。私の住むNeuStadt、その名の通り、「新町」での話です。結論はまだ出ておらず、協議中のようですが、記事を読む限りではあまり反対意見はないようです。戸建て住宅の集落に、横並びにくっついたラインハウスやダブルハウス(一つの棟に2つの玄関があり、2家庭が入居できる家)を建てるのがその計画のようです。この土地開発の他にも、新住宅地域(○○タウンのように、その地域に生活に必要なものがなんでも揃っているような街)が作られていて、分譲されているチラシも見たことがあります。

 

 緑を愛し、自然を愛し・・のドイツ人だと思っていたので、殺風景なラインハウスに大反対の声が挙がっていないのには驚きでした。散歩場所が無くなってしまうことへの懸念はないのでしょうか?(「自転車で公園まで出かけて散歩するから大丈夫なのだ!」とドイツ人に言われるような気がしますが。)

 

 新聞の見出しが「公園をラインハウスへ 都市開発計画に断固反対の声!!」とかデカデカ書かれているとワクワク(意見の対立、論理の対立って端から見ると面白い)するのですが、「新住宅地域への意見を12月19日まで受付中」と静かに書かれているだけです。議論好きのドイツ人がおとなしいことも気になります。メディアだから中立の立場を守っているのでしょうか・・。それとも、意見の募集を終了した後、攻防戦が繰り広げられるのでしょうか。

 

 

 私としては、(一部分の開発ではありますが)そのままであって欲しいなあ、と思います。新しい住宅地になると当然アスファルトですよね?味気ない・・・。私の家の前の通りも含め、大通り以外は石畳が基本です。自転車ではとっても走りにくいのですが、これが快適な土瀝青になってしまったら、それはそれで寂しいものがあります。

 

 

 さて、結論はどうなるのでしょうか。以上新聞記事からの想像でした・・。

さていよいよ、次回はその現場に出かけます。こうご期待。その前に少し家について質問します。ドイツでの新築の家というのは、前回聞いたような(半地下のあるような)伝統的のモノとは少し違うのでしょうか。

アヤコさん回答

構造的な所は不明ですが、私の住んでいるラインハウスと今建てられている

ラインハウスでは見た目から全然違います。

勝手に表現するならば

「起伏型」と「のっぺり型」です。

通りに面した玄関の部分が結構複雑に入り組んでいて、

通りから玄関ドアまでの空間が広いタイプと、通りから(ほぼ)即玄関ドアに

到達するタイプ。

しかも、昨日送ったラインハウスの写真もダブルハウスのモデルハウスも

半地下部屋がありませんでしたよね。

このケラー的存在の階層があるのが一般的です。(一つ何か原稿にしましょうか??

個人的観測に基づく新旧家屋の違い・・について)

是非お願いします。(親方)

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