ドイツ通信21「ブレーマ トレフとは」
教会の力?
教会の運営する“出会いの場”「Bremer Treff」。
ですが、ここは男女の素敵な出会いを斡旋する場所ではありません。
「私たちはこれを提供します・・」ということで「出会いやおしゃべり」「シャワーや衣服」「食事や飲み物」、が挙げられています。「?」ですね。
一つ目だけ見ていると「寂し人は寄っておいで」の場所に見えますが、違います。社会的、経済的、精神的垣根を超えて誰もが集える“場所”です。
つまり、ここにくれば、食事がある、シャワーを浴びることができる、人と話せる・・という避難所のようなものです。ボランティアの従業員が切り盛りし、11の教会がこの運営を支えています。もちろん寄付も受け付けています。
もちろん、老いも若きも、男性も女性も、国籍も関係なく“カフェ”としても使えるので、覗いてきました。明らかに社会的弱者の集まりのように見えました。そして好奇心理由にジロジロと施設内をうろついたりするのが憚られてしまいましたが・・。
普通のカフェ(普通の屋内)と違うな・・と感じたのは、(値段設定が少しう安い事はもちろんです)禁煙ではないこと。辛い毎日を強いられているからこそ、ここでは家のように寛いでほしい、という願いから、喫煙が認められているのかもしれません。
この施設はプロテスタント系教会が支えています。そのプロテスタント教会情報センターが近くにあるので、こちらにも行ってきました。各種催し物のお知らせや、ボランティアとして働ける人員の募集なども行っています。ここには「Tauscht Bar」なるものが置かれていました。物々交換棚です。棚は埋まっていましたが、もし何かを置きたかったら、交換すればいいのです。逆に、欲しい物がその棚にあれば、何かを持参すればよい訳です。
入り口から入ってすぐのところで奥の事務局からの目は届かないのに、棚はむき出し。でも立派に機能しているようです。しかも、埃がたまって“これは無料でも交換したくない〜〜〜”的な物はありませんでした。
宗教の力と言えばそれまでですが、「Bremer Treff」にしろ、「Tauscht Bar」にしろ、“素敵な思考の結集”な気がするのは、私だけでしょうか?
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