ドイツ通信34「エネルギーの話」
エネルギーの話
日本では鳩山さんのCO2 25パーセント削減宣言以来、急に再脚光を浴びた感のある太陽光発電ですが、電力会社が二倍で買い取ることになったのが、市場では大きく影響し、ぐんぐんのびています。でも、裏に何かありそうで、少し心配です。さてドイツでは、どんな今時なんでしょうか。
ドイツだけの話ではありませんが、エネルギー問題は関心の高い話題です。ドイツでは昨年におけるソーラーパネルの設置数が格段に伸びたようですが、私の行動範囲内でソーラーパネルを目にする事は未だにありません。それよりもよく見かけるのが「風車」。風力発電です。
今回は(分かる範囲で)ドイツのエネルギー事情を考えてみます。
ドイツでの太陽光発電分野はかなり契機がよく、大きな成果をあげています。関連企業でのリストラがないどころか、人員補強の必要性があるほど好況の模様。ドイツでは太陽熱エネルギーはたいてい、シャワーや洗濯の水の加熱や部屋の暖房に使われていますが、各世帯がこれに投資しても、長期的な利益しか得られないため目下の利益がなく、魅力に欠けます。だから、老後に得る事ができる「ソーラー年金」を設置することも考えられているとか。また光電池の設備を屋根に設置すれば、自家発電でのエネルギー節約への貢献の代価として20年にわたる自治体の補償が受けられるとともに、それに応じた年金の上乗せもあるということです。
さて、当地ではよく見かける“風車”ですが、風力発電の成長も著しいようです。2007年には13.7%であったエネルギー再利用の関心・貢献度を、2020年には30%まで拡大する事が州政府の目標であり、そのうち、7%が風力発電にかかわるものだということです。また2007年に風力発電で賄われた電力は39.7Twh(テラワット時)で、総電力の6.4%にあたります。さらに、個人家屋用の風力発電設備も販売されてはいますが、なかなか定着は難しいようです。
日本と比べてこのあたりどうなのでしょう・・。今まで考えた事無かったな・・・。
その他もちろん、水力、生物資源、地熱などの自然エネルギー利用・再利用への関心も高いと言えるでしょう。ただ、ドイツに暮らしていて非常に気になるのが“紙”です。 安めのトイレットペーパー10ロールが2.6ユーロ程度。決して安くはない価格だと思います。そしてたいていが、3枚構造紙なのです。質的には贅沢。そして、あらゆる施設のトイレにはしっかりトイレットペーパーと手を洗った後の手ふきペーパーが設置されています。(温風は少数派)。この紙を、誰もがコスト意識や資源節約意識なしに、使いたい放題!この紙を紙とも思わず、資源とも思わず、な態度なのです。
そうかと思いきや、鼻をかんだ後のティッシュはポケットに突っ込み、次の回にも使われるし(ティッシュではなくハンカチを使う人もいる)、食べ物を手で食べる時は紙ナプキン一枚あれば事足りるし、あまりポケットティッシュの出番は少ないほど、紙は“ケチられている(または節約されている?)”感があるのも事実です。確かに、トイレの手ふきペーパーとポケットティッシュでは紙の質は異なりますし、トイレの手ふきペーパーは最低品質でしょうが、それがこの待遇の差ですか??
この国では、日本では回収が推奨され、高品質の代名詞のような牛乳パック等紙パックの回収はなされず、プラスチックと一緒に捨てます。紙に対する“エコ”意識は、ビニル袋に対する“エコ”意識より相当低そうです。何か根拠でもあるのでしょうか。
ということでエネルギーの話でした。
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