ドイツ通信35「ドイツのゴミ事情三度」


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ゴミ捨ては有料?

 

 ドイツのゴミ回収事情についてはこれまでも何度か触れてきました。「かなりいい加減だな」というのが感想でした。しかし、ゴミ回収の手引書を手に入れ、やっと分かった事があります。「一般ゴミも有料回収」なのです。

 

 ドイツでは、ゴミを捨てるのに、専用のゴミ容器を各世帯が所持している事には触れました。この容器の大きさと、世帯の構成人数により年間の手数料課されているのです。

 

 ゴミ容器の大きさには、6種類あります。60、90、120、240、770、1100リットルで、一般家庭は60か90リットルを使用する事が多いようです。年間手数料は、この容器の大きさと世帯の構成人数により決まっており、年間一括で支払うか、月ごとに支払うかを選べます。例えば2人の世帯で60リットル容器を使用の場合の年間基本手数料は130.20ユーロ。月ごとの支払いの場合は毎月10.85ユーロが課されます。

 

 定期回収の対象になるゴミは、(何度か触れていますが)4種類。リサイクルゴミ(資源ゴミですが、プラスチックやアルミ、なんでも)、紙類、生ゴミ類の有機ゴミ、その他です。各ゴミの日は2週間に一度、2種類セット(資源ゴミ+紙、と有機ゴミ+その他ゴミの組み合わせ)でやってくるため、年間にして各ゴミともに約24回、回収されます。しかし、この年間基本手数料では年間の全回収日をカバーしません。例えば、先の例の家庭では年間20回のゴミ出しが基本料金内。それ以上の回数になると、追加料金が発生し、一回あたり5.25ユーロが課されます。

 

 ちなみに、この手数料表によると一般家庭と法人ゴミ(レストランなどから発生するゴミの扱い)の扱いには差がないようで、誰しもがこの規則に基づいて処理を依頼している事になります。そして、お金を払っているからか、もしくは、誰が捨てたか分かるように(どの家庭が捨てたのかなどを容器の番号等でチェックしているらしいです。手数料請求に関わりますので、ね)するためか、ゴミの回収は各戸のドアの前まで来てくれます。ゴミ捨て場に持って行く手間や、持ち回りでゴミ収集場を清掃したりする必要はありません。

 

 ゴミ分別を一切せず、一括して大きな容器の“その他ゴミ”で捨てる家庭もありますが、お金を払っているのだから好きに捨てさせろ!的考えでしょうか。

 

 

 

 同時に、今まで明らかになっていなかったゴミ、粗大ゴミ、電化製品等、庭から出るゴミ、有害物質、金属類、建築資材ゴミなどの処理の仕方も知る事ができましたので紹介します。長くなりますが。

 

■粗大ゴミ 粗大ゴミは、専用のカードに記入して申し込み、回収を依頼します。このカードは一般商店やブレーメン内に15カ所あるリサイクルステーション、自治体のゴミ処理部門のホームページより入手できます。1回の粗大ゴミ回収費用については、年間基本手数料にすでに含まれていますが、複数回依頼する場合には、1回あたり67ユーロがかかります。自分でリサイクルステーションに持ち込む事も可能で、その場合、手数料はかかりません。

 

含まれるもの:ソファー、机、タンス、マット、スーツケース、絨毯、乳母車、自転車

 

含まれないもの:ゴミ袋に入るもの、2人での人力で持ち運べないほど重いもの(現実的な条件ですね(笑))、建設・改築などで生じたゴミ、中身のつまった袋や箱、資源ゴミや有害物質、車やバイクの部品、オイルタンクや合成物質

 

■電化製品 電化製品は、“その他ゴミ”と分けて処理することが義務づけられています。これの処理費用は、ゴミ処理年間手数料と製品販売価格に含まれています。

 

ただし・・大きい電化製品は“粗大ゴミ”扱いになります。

 

大きい電化製品とは:冷凍・冷蔵庫、洗濯機、乾燥機、食器洗浄機、電子レンジ、空調機、テレビ、パソコン、モニターや印刷機、電動芝刈り機

 

小さい電化製品は、リサイクルステーションに引き取ってもらいます。

 

小さい電化製品とは:コーヒーメーカー、トースター、ドライアー、電動歯ブラシ、電気剃刀機、掃除機、電話、ボーリング機、ラジオ・ビデオ・CD・DVDプレイヤー

 

電化製品に含まれないもの:照明器具、配線関係など

 

■庭からでるゴミ

 

1立方メートルまでのゴミは、すべてのリサイクルステーションに持ち込めます。木の幹や切り株は、規定のリサイクルステーションのみで受け付けます。1立方メートルを超える場合は有料になります。

 

含まれるもの:葉、低木、直径10センチまでの枝で最長2メートルまでのもの。

 

含まれないもの:台所からのゴミ、木の幹、建物のパーツ(フェンス、杭、砂場の砂)、石など

 

■有害物質 環境、健康への配慮から他の物質とは分別して処理する必要があります。廃棄に際しては、有害物質である事を換気する目印(ドクロ、十字架など)を張り、規定のリサイクルステーションに持ち込むか、有害物質専用回収車に引き取ってもらいます。

 

買い物袋は、“プラスチック”として処理できます。

 

モーターやエンジンは有害物質として処理するのではなく、関連販売会社が回収の義務を負っています。

 

電池等は、取り扱い各店に備え付けのボックスで回収します。

 

■金属 すべてのリサイクルステーションで引き取ってもらえます。

 

含まれるもの:小さな金属製品(ドアノブ、栓、なべ、プライパン、ナイフやフォーク、スプーンなど、工具類、庭仕事器具)

 

含まれないもの:大きな金属(を含む)製品(粗大ゴミとして処理(オーブン、ベッドの枠、乳母車、自転車))

 

■建築資材 規定のリサイクルステーションで引き取ります。回収にかかる費用は8ユーロです。

 

含まれるもの:石、砂利、セラミック、屋根瓦、モルタル、石膏、石灰、ドアや床材、フロア材、風呂タブやシャワータブ、小屋や柵など。

 

含まれないもの:家具(粗大ゴミとして処理)

 

アスベストなど健康上被害の懸念のある物質は、規定のリサイクルステーションのみで回収します。また、1立方メートルを超える場合には、専門業者に回収を依頼する必要があり、その場合は有料になります。

 

 

 これで、ブレーメンでゴミ処理の方法に悩む事はなさそうですが、電動芝刈り機やボーリング機について言及があったり、庭関係、改築関連のゴミまで細かく定められているところをみると、ドイツ人の傾向がやはり顕著に現れているなあ・・と感じます。

 

 さて、次は“リサイクルステーション”とやらが気になってきますね・・・。

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