ドイツ通信45「ドイツの秋」
ドイツの秋
秋は収穫のシーズン。ドイツでも、何かと華やかな食材が、食卓を彩ります。
私の住むブレーメンは北ドイツ。9月末までは暖かかったのに、一気に冬がやって来ました。日本に居ると春秋に着る服に頭を悩ませますが、ここでは夏物から一気に冬服に衣替え・・的な感覚です。
さて、ブレーメンで10月に行われるイベントと言えば、「フライマルクト」というテーマパークがやってくることです。バイエルン地方には有名な、収穫祭をかねたような「オクトーバーフェスト」というものがありますが、それと同じ。秋を祝う市民のイベントです。一説ではブレーメンでは四季に加えて、フライマルクトも季節の一つに勘定し、「春夏秋フライマルクト冬」だとか。
今年のフライマルクトは974回目。相当の歴史があります。それは1035年、今年同様に10月16日に始まりました。コンラッド皇帝がブレーメンの当時の大司教に、地元の組合等に気兼ねなく、誰でも商品を売り買いできる“公正で平等な”歳の市を開くことを認め、それ以来開かれています。ちょうどその頃、ブレーメンは経済的に独立した都市となり、それを記憶に刻むために(?) “フライ(Frei=自由)”を名に冠した“マルクト(Markt=市)”と呼ばれています。
ですので、前述の“テーマパークがやってくる”は不適切な表現だということになります・・。ただ、今となっては“市”というより実に“遊園地”“テーマパーク”的要素が強いのですが。
秋が始まる頃に食卓に並ぶのがアンズダケ。炒めてクリームと絡めたり、オムレツにしたりして戴きます。そして収穫祭を祝う際に欠かせない食材が“かぼちゃ”です。カボチャスープやカボチャを練り込んだ黄色いパンを食べます。こちらではプロテスタントが主流ですが、ハロウィンに向かう季節ということもあり、街にはかぼちゃが溢れます。Hokkaidoというカボチャの種類があるのも驚きです。起源は日本・・とか聞きましたが、本当でしょうか?
そして・・鴨料理と紫キャベツ。これも秋の味覚の一つ。紫キャベツはリンゴやスパイスと煮てあり、独特の甘みがあります。
それからもう一つ、10月にやってくることと言えば、サマータイムの終了。最終日曜日の午前3時になったら、もう一回午前2時に戻します。ややこしいことを考えなくても、携帯やパソコンは自動的にデジタル表示を調整してくれます。(なので却って信じられない!!という感覚を抱くのですが)。
ということでドイツの10月は過ぎて行きます・・。
写真はアンズダケなど、鴨料理&(後ろに見えるのが)紫キャベツ、と教会での収穫祭礼拝の様子。祭壇に供え物をし、礼拝の後は(テーブルの上にある)かぼちゃパンなどを食べて感謝をします。カボチャの写真も。
そしてフライマルクトの様子も。
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