人権学習懇談会
先日、公民館で、人権学習懇談会があった。出席者の中にコンビニエンスストアに勤めている人から、こんな問題提起があった。お客さんの中に、明らかに店員に嫌がらせをする人があって、毎日、セクハラに近いことを言う。店長が逆ギレして追い出すと、おまえのコンビニの本部に電話をすると、捨てぜりふをして帰った。やがて、店長の所へ、本部から連絡が入り、とにかく、土下座して謝れと指示されたという。店長が仕方なく、みんなの前でお客に土下座することになったらしい。
商売する側にとってはお客様は神様かもしれない。しかし、だからといって、人権がないわけではない。
本来、小売店は純粋に物(食料品、日用品など)を売る所であった。いつの間にか、便利(コンビニエンスconvenience)と言うサービスを提供する場所になっていた。
国が豊かになって、いつしか、周りにモノがあふれ、同じモノがどこでも買えるようになった。過剰な販売競争の中で、店の方はいかに快適に心地よく物を買ってもらうかと言うサービスを競うようになったと言えるだろう。人はそのサービスに対してより充実した快適さを求める。そして誠実に対応すればするほど、時にはわがままな客を育て、ついにはその客に振り回されるようになる。
何もコンビニだけの話ではない。学校や、病院、国の政治までがサービス業に成り下がっている。
秩序が、ゆっくりと崩壊しているのだろう。なのに、今は耐えるしかないのが現実なのか。とにかくみんな悩みながら前に進もうとしているのだろう。がんばっている人にエールを送りたい。ぶち切れずに、今を乗り越えようと。
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