湯村温泉と岸田川
丹波篠山に住む渓流生態博士の田中大先生に誘われて、岸田川という渓流に釣り行に出かけた。岸田川とは吉永小百合の「夢千代日記」で有名な湯村温泉のある川である。この川の良いところは海から、山までが比較的短く、その間ダムもなく、極端な急流もない。なだらかな、釣り頃の渓相がずっと続く。しかもダムなどの遮るものがないので、魚も豊富、景色もなかなかよいのである。感心するのは、今風のプレハブ系のちんけな住宅がほとんど目につかない。古き良き日本の農村風景である。
温泉も、映画のセットのような昭和のにおいがする。町並みである。あいにくの雨だったので写真は撮れなかったが、久々に心が洗われた気がする。帰り道も丹波篠山から、京都に抜けてくる道中はとてもよかった。河合寛次郎の随筆「部落の総体」を思い出した。
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